正しい介護ビジネスをしろう
「介護ビジネスって何があるの?」
「実際どんな介護ビジネスがあるのか?」
介護ビジネス市場の今後や種類を知りたかったり・開業を考えている方はいませんか?
この記事では
介護ビジネスの現状だけでなく、種類・実際に開業する際の開業についてケアメドの訪問介護の開業支援を50事業所以上支援してきた実績から説明しています。
- 介護ビジネスを探している人
- 実際にどんなビジネスがあるか知りたい人
- 介護ビジネス市場を知りたい人
- 介護ビジネスの開業を考えている人
この記事の目次
介護ビジネスの今後
初めに開業をするにあたり
・介護ビジネスの現状
を見ていきましょう
介護ビジネスの市場
介護ビジネス資料を大きく分けると
・介護保険からの給付の市場
・介護保険以外のシニア向けビジネスの市場
があります。
介護ビジネスの場合メインは介護保険からの給付です。
介護保険給付費の変化を見てみると介護保険制度が始まった2000年には1年間の保険給付の金額は3兆2500億円程度でしたが、2018年には10兆4300億円に増加しました。 高齢者の増加は今後も続くためさらに介護保険給付は増加していく見通しです。
「2040年を見据えた社会保障の将来見通し(内閣官房・内閣府・財務省・厚生労働省 2018年5月21日公表)」推計値では、2025年度には介護保険給付は年間15兆円にまで膨らむと試算しています。
2025年には日本の総人口の30%以上が65歳になるという高齢社会の中で、介護保険の給付も増え続けていますが、介護保険以外も含むシニア向けビジネス市場も、その市場規模は増加するといわれています。
ICT超高齢社会構想会議 事務局提出資料で引用されているみずほコーポレート銀行産業調査部 「日本産業の中期展望」によると
2025年のシニア向けビジネスの市場規模100兆円と予測しており、その内訳を、医療に関わる産業が35兆円、介護産業が15兆円、シニア世代の生活や娯楽に関わる市場が50兆円と予測されています。
倒産件数は増加傾向にある
シニアビジネス市場は拡大をしていますが
老人福祉・ 介護事業については倒産件数の増加も目立ちます。
日本商工リサーチの実施した「老人福祉・介護事業」の倒産状況調査によると
2010年の倒産件数は27件でしたが、年々増加傾向にあり2000年の倒産件数は118件となりました。
倒産件数の内訳は
訪問介護事業が56件、通所・短期入所介護事業が38件、有料老人ホームが10件、その他14件となっています。
倒産が増えている原因とは

老人福祉・介護事業の倒産が増えている原因としては従来は競争激化や人手不足が原因でした。
2020年の倒産の原因としては通所・短期入所介護事業では新型コロナウイルス感染予防のための自粛による減収や、 介護人材不足が挙げられます。倒産以外にも経営者の高齢化や、人手不足を原因とした事業の統合や廃業も増加しています。
訪問介護において2013年より前に存在していた「ホームヘルパー2級」 という資格を持っている人が多く働いていました。当時この資格は女性に人気があり多く有資格者が生まれ、訪問介護事業所で働く人が増えました。ホームヘルパー2級資格を持つ世代が高齢化したり、キャリアチェンジしたりして徐々に介護現場から離れていき、訪問介護では人材不足が深刻化しています。
介護事業者は中小企業がほとんどであり、求人活動に疎い経営者も多いので、介護福祉士や一定の研修を修了して訪問介護の仕事ができる介護職員を集められないことが原因で廃業や倒産をする事業者も多いです。
通所介護や短期入所生活介護などでは、地域によっては乱立し競争が激化しており、特徴が無い事業者や地域のケアマネジャーなどとの情報交換が少なくつながりが薄い事業者はなかなか利用者を紹介してもらえず赤字が続き倒産に追い込まれるというケースも多く見られました。
需要は今後も伸びていく
要介護や要支援の認定を受けている人の数は
介護保険がスタートした2000年には256万人でしたが、2010年には500万人を超え、2020年には650万人を超えています。
要介護や要支援の認定を受ける人が増え続けているということは、
介護ビジネスの需要も伸び続けるということです。
介護ビジネスの種類

介護ビジネスの種類として大きく3つのビジネスがあります。
それぞれどのようなサービスが具体的にあるのか見ていきましょう。
施設系介護ビジネス
施設型の介護サービスには、・特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・介護老人保健施設・ショートステイ・通所介護などがあります。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などは、開設することができる法人格が決まっています。医療法人や社会福祉法人などだけしか開設が認められていません。NPO 法人や民間の株式会社や合同会社が施設系の介護ビジネスで開業するとしたら、有料老人ホームやショートステイ、日帰りで通う通所介護などになります。
施設型の介護サービスをビジネス面で捉えると、
どれぐらいの要介護度の方が、何名入居しているかによって売り上げが決まるビジネスモデルです。
在宅系介護ビジネス
在宅系の介護サービスには、・訪問介護・訪問看護・通所介護などがあります。
原則として自宅で生活を続けるために必要なサービスを提供するということが目的になります。
老人ホームなどの施設系サービスの場合には営業活動を行い利用者が入所したら、入所して介護サービスを提供している間は一定の介護報酬が安定的に入ってきます。
通所介護などの場合には
利用者が休んだり、利用を中止するなどで売上が減ることも頻繁に起きるので、綿密な計画を立ててそれを実行していったとしても、キャンセル待ちがでるくらいに人気が出て地域で定着しないと経営が不安定になりやすいです。
施設系と居宅サービスの複合型の介護ビジネス
介護ビジネスの中には施設経営の介護ビジネスの特性在宅型の介護ビジネスの特性の両方を併せ持つようなサービスが増えています。
例えばサービス付高齢者向け住宅と言う高齢者の見守りなどのサービスがついた住宅を開設し、その住宅の入居者に対して在宅型の介護サービスである訪問介護などを提供することで介護報酬を得るというビジネスモデルもあります。
見守りサービスと訪問介護などによる介護サービスを併せ持つような施設を住宅型有料老人ホームと呼び、入居者にとっては必要な介護サービスが受けられます。
事業者としては 家賃や管理費などの住宅としての費用と、 訪問介護などの介護保険サービスで二重取りができると言うお互いにメリットのあるビジネスモデルも流行っています。
介護関連ビジネスを開業するには
実際に介護関連のビジネスを開業するにあたりどのようなことが起きてくるでしょうか?
施設系・在宅系それぞれで見ていきましょう。
施設系
老人ホームなどの施設型の介護サービスを開業する場合
施設の建物や利用者の生活に必要なベッド、介護用品、備品など莫大な初期費用がかかります。
近年は介護施設を開業するとき
建物のオーナーと共同で開発をすることで初期費用を抑えるなどの工夫をしてスタートをすることもありますが、実績がない場合にはなかなか地主の方や不動産のオーナーも協力してはくれません。
建物の開発費用を抑えたり既存の物件を賃貸する場合
利用者を受け入れる数だけのベッドやテーブル、椅子などを揃え、 施設基準で決められた入浴設備などは開業した人が負担しなくてはなりません。
消防法や食品衛生法などの法律も調べながら各方面に許認可を取ることも必要なので綿密な計画が必要です。
介護保険の施設サービスの場合
人員に関する基準も厳しくあるため、介護職員や看護職員、生活相談員や機能訓練指導員という専門職を決められた人数確保していないとなりません。食事を提供する場合には厨房を用意したり調理スタッフを雇ったりと求人活動や人件費も高額になります。
施設サービスの場合
仮に利用者が少ない状態だったとしても運営基準上必要な職員の人数を配置し続けなくてはいけないので人件費が固定費として大きく、利用者を集められないと大きな赤字が連続してしまいます。
在宅・居託系
訪問型の介護保険サービスを開業する場合には法人格が必要です。
しかし、医療法人や社会福祉法人などのハードルが高い法人ではなく、合同会社や株式会社、 NPOなど、誰でも設立しやすい法人で認められています。
施設系サービスと比較すると
訪問サービスは施設の建物代がなく賃貸マンションなどの事務所があればよく、運営基準で定められた必要な人員も少ないので、
初期費用も運転資金も少なく開業ができます。
施設系サービスの場合
介護施設として認めてもらうための設備や防災設備、衛生面など、介護保険の基準以外のいろいろなルールがあります。
訪問型サービスの場合
主に介護保険の運営の基準だけに気をつけて開業準備をしていけば介護保険サービスとしての指定を受けるための条件を満たせます。
施設サービスに比べて訪問型サービスの中には、訪問介護、訪問看護、訪問リハビリテーションなどがあり、施設系サービスと比較するとはるかに資金面、運営面、人事面など、あらゆるハードルが低く、介護ビジネスの中でも開業しやすいです。
オススメは訪問介護
Point:結論
訪問介護は良い関係性で適切なサービスを提供していれば長期にわたり報酬を得られる安定性の高いストックビジネス。
介護ビジネスとしての側面で捉えても
介護度が上がり身体介護が増えるほど、1回あたりの訪問介護サービスの単価が上昇します。
利用者が生活をする上で必要不可欠なサービスを提供しているため、利用中止になることが少なく、安定して売り上げが上がります。
Reason:理由
訪問介護について厚生労働省が公表している
2020年4月審査分の要介護状態区分別訪問介護内容をみると
要介護1では「生活援助」58.1%、要介護5では「身体介護」90.2%となっており
要介護状態区分が高くなるに従って「身体介護」の利用割合が多くなり、「生活援助」の利用割合は少なくなっています。
要介護状態に応じて受けたい介護内容のニーズは変化しますが、在宅生活を継続する限り長いお付き合いになります。
この調査でも示されている様に要介護1などでは単価の安い生活援助の比率が高いですが訪問介護では、在宅生活を送る上で必要不可欠な介護を行います。中長期でみると少しずつ利用者の体が弱っていくので、身体介護の比率が高くなります。
訪問介護を提供して得られる介護報酬は、身体介護の時間が長いほど高くなるため、ご利用者が介護施設に入所してしまったりすることなく在宅の生活を支え続けていられる限り、長期間にわたり報酬を得続けられるだけでなく、少しずつ単価のアップも期待できるのです。
2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から介護分野においても、三密になりやすい通所介護(デイサービス)などの利用を避け、訪問介護の利用に切り替えるという利用者も増えています。
Example:具体例・事例

2020年には名古屋市などで新型コロナウイルス感染拡大により通所介護に営業自粛要請が出されるなど、介護サービスの中でも営業が難しくなる事態が起きました。
通所介護に通いお風呂に入ったり食事をとったりしていた利用者は通所介護に通えないと生活をつづけることができなくなってしまいます。
通所介護の代わりに人が密集することのない訪問介護事業所への依頼が押し寄せました。
一度利用を始めると、介護サービスはなかなか利用中止するという意向が出づらいので、地域によっては訪問介護の需要に供給が全く追いついていないという状況になっている状態です。
もともと訪問介護の需要は旺盛でしたが新型コロナウイルスの感染の心配がある中で、訪問介護の需要はさらに増大しています。
Point:結論
団塊世代が後期高齢者となる2025年問題を控え、介護を必要とする人の数が増える中で、国としては少しでも社会保障費を抑制するために、様々な施策を打ち出しています。
しかし、訪問介護については利用者のニーズに対して、サービスを提供する根拠がはっきりとしているため、削られる心配が少ない事業形態です。
まとめ

これから介護ビジネスを開業しようと検討している方にとって
要介護者は増え続け、住み慣れた家で出来るだけ長く生活を続けたいと願う方が多いので、訪問介護事業者が密集しているようなエリア以外は、訪問介護を開業しても需要がなくなることは考えられません。
国の方向性としても医療費を抑制することに動いており、 病院に入院する期間を短くしてできるだけ入れれ生活してもらうという方向性です。
このような環境の中でも、要介護者一人ひとりの状態に合わせて、本当に必要な介護を提供している訪問介護というサービスは、国が介護費抑制に動いたとしても削ることができない重要な部分を担っています。
社会貢献できるだけでない。
介護ビジネスとして
初期費用と運転資金が少なく継続的に収益を得られる。
利用者の人数は需要に応じて事業拡大していきさらに収益を大きく伸ばすことができる。
